GYMのこと

国内初!パルクール専用施設「Mission Tokyo」ができるまで

4年前の2018年冬、私たちは広さ100坪天高6m以上ある倉庫探しの協力で奔走していました。今までインテリアショップの物件探しでは慣れていたこともあり、それに近い感覚でスタートしたのですが、条件を満たす物件なかなか見つからず難航しました。

なにせトレーサー(パルクール実践者)たちの夢を叶えるべく、クオリティの高いパルクールジムをいかにローコストでつくるか。それが大きなテーマでもありそのための空間探しでしたので、志はかなり高かったです!

当時は東京オリンピック前でボルダリングが注目され始めており、ボルダリングジムのための物件を探している方とのバッティングもあったり、ジムとして使用できないなど条件が合わなかったり、候補地は日吉、立川、新木場と都心からのアクセスのよい物件探しは本当に簡単ではなかったですが、最終的に江戸川にある古い鉄工所跡に決まりました。





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トランポリンを使用するのに十分な天高の鉄工所の跡。




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奥の階段や中央の2本柱はそのまま活かしました。




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この鉄工所で使われていたリフト。こちらもそのまま残してあります。




いよいよ「海外からのトレーサーが集まる拠点、交流場のジムとして」そんなイメージを掲げて工事が始まりました。





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ショップデザインは何度も経験していましたが、パルクールジムとしての取り組みは初めてのこと。激しい動きを想定したり耐久性を考慮しなくてはならなかったり、想像を超えてかなりハードなものになりました。

ジムのグランドデザインコンセプトをつくったのは、国内外で活躍するトレーサーのZEN。彼の仲間のトレーサーたちの意見も取り入れながら何度も打合せを繰り返し設計を進めました。





ZENの最初のラフ図。パルクールで曲がったりせり上がったりする道路を移動していくイメージのジムエリアプラン。





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トレーサーの動きを想定しながら距離感の確認作業も重要ポイントでした。





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高い壁から飛び降りるための十分な深さのピットも準備。




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ピットにはキューブ型のスポンジが大量に入っています。




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ジム内の言葉ひとつひとつに意味があります。




サイン文字のデザインもジム内では大切な要素に。




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こちらも鉄工所時代に活躍していたであろうウインチ。しっかり残してあります。




私たちはジムエリアの周辺、エントランスやカウンター、物販エリア、更衣室、ギャラリー見学スペースも担当。元の素材を生かしつつ、ヴィンテージ感とローコストマテリアルもプラスしていかにもトレーニングジムといったものではない空間作りを心がけました。

また、舞台をイメージしたライティングにもこだわり話題性、撮影のスタジオ的なイメージでアスリートが思う存分トレーニングができる、そんなジムを目指しました。





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演出性の高いライティングが効果的です。




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オープン初日は全国から大勢のトレーサーが集まって盛り上がりました。
造り手として苦労が報われますね。





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